友人に誘われて、人形町にあるギャラリーtagboatで開催中の大山貴弘さんの個展「八百万の個性」に行ってきたのでレポートします!大山さんは東北芸術工科大学芸術文化専攻彫刻領域を修了後、”Drag Queen”(ドラァグクイーン)をモチーフにした木彫作品を制作している現代アーティストです。私も”Drag Queen”(ドラァグクイーン)の文化や歴史についてはそこまで詳しくないのですが、ちゃんと知らなくてはと思ったのでした。
目次
1.大山貴弘さんとは
2.ドリアン・ロロブリジーダさんとは
3.ジェンダーと仏像
4.トーク
1.大山貴弘さんとは
大山貴弘さんは、東北芸術工科大学芸術文化専攻彫刻領域を修了した現代アーティストで、主に”Drag Queen”(ドラァグクイーン)をモチーフにした木彫作品を制作しています。彼の作品は、仏像と同じ寄木造りの技法を用いており、日本の伝統的な彫刻技術と現代のポップカルチャーを融合させた独自の表現を特徴としています。大山さんは、ジェンダーやアイデンティティをテーマに、性別の垣根を超えた人間の美しさを彫刻として表現しています。
2.ドリアン・ロロブリジーダさんとは
ドリアン・ロロブリジータさんは日本の著名なドラァグクイーンで、鮮やかな衣装とユニークなキャラクターで知られています。彼女はパフォーマーとしてだけでなく、タレントや作家としても活躍し、テレビやイベントで幅広く活動しています。LGBTQ+コミュニティの象徴的存在であり、多様性と自己表現の重要性を広める役割を担っています。今回の個展では、3メートル越えの巨大なドリアン像も展示され、存在感を示していました。
3.ジェンダーと仏像
仏像には性別がある場合もありますが、それは必ずしも人間の性別に厳密に対応するものではありません。大山さんの作品『男女混合稀人像(だんじょこんごうまれびとぞう)』は、金剛力士像をベースに制作されたもので、性別の垣根を超えた存在を表現しています。大山さんの地元岩手の天台寺には、阿形が女性、吽形が男性と伝わる仁王像があり、彼はこれをヒントに、元々一体の仏像であった金剛力士を両性の存在として再解釈しました。こうした作品は、Drag Queen文化と日本の仏教文化の融合を目指しています。
4.トーク内容
トークショーでは、大山さんとドリアンさんの楽しいやり取りが繰り広げられました。ドリアンさんが三島由紀夫を読むよう勧めたエピソードや、大山さんが感極まる瞬間など、心温まる話が多くありました。大山さんは、「Drag Queen文化と日本文化を行き来しながら見えてきたものを彫刻作品として表現した。性別の垣根を超えた人間の美しさを感じてもらえたら嬉しい」と語り、その人柄と情熱が伝わるトークショーでした。
私はずっと仏像が好きだけれど、DragQueenに繋がる日が来るなんて思いもしませんでした。確かにどちらも性別を超えた存在でもあるなと思ったのでした。
SOLO EXHIBITION『八百万の個性』大山貴弘
大山貴弘 「八百万の個性 – exploring the uniqueness of Japan’s diversity」
2024年2月9日(金) ~ 3月2日(土)
営業時間:11:00-19:00 休廊:日月祝
※オープニングレセプション:2月9日(金)18:00-19:00
※2月23日(金)は祝日のため休廊。
入場無料・予約不要
会場:tagboat 〒103-0006 東京都中央区日本橋富沢町7-1 ザ・パークレックス人形町 1F